山口 剛

登録番号 4205
A1級
身長:160cm 体重:51kg
血液型:A型
出身地:広島県広島市

 時は07年10月18日。神宿る厳島を背景に居を構える宮島競艇場へ、全国各地から百戦錬磨の強者が集結する。戦いの舞台となるのは「第53回G1宮島チャンピオンカップ」(※1)。A1級のトップレーサーだけが立ち入ることを許されたこの激戦の地に、一人の新鋭が名乗りを挙げた。「今年は優勝を狙いますよ」。その強気の言葉の主は山口剛、25歳。宮島競艇場で今最も輝きを放つ若きA1レーサーだ。
  今からちょうど一年前、同大会に初出場が決まった時、山口はこう話していた。「G1では優勝すると言える力はまだない。だから優勝戦に乗れなくて当然の気持ちで臨みます」。当時のG1出場回数は2回。強豪を相手に戦える自信はまだなかった。だが、秘めたる才能の持ち主はその強さを大いに発揮した。終わってみれば準優勝戦に出場、今村豊選手や植木通 彦選手(07年引退)など艇界の大物と対戦した。結果は5着、優勝戦出場とはならなかったが「G1でこれだけ結果 を残せたなら、一般戦は確実に勝たなければ」とレースに臨む意識に変化が芽生えた。そして同年後期は39勝、7.72と自己最高勝率をマーク。地元G1で大きな手応えを掴み、目標だった「G1常連」の道を歩み始めることになる。
  あれから一年。8月30日現在、通算出場回数は7回に伸びた。G1は山口にとって飛躍の場だと言う。その言葉通 り、トップレベルで艇を走らせるごとに山口は力を増した。「成り上がるためには今ここで何が必要か」を常に考え、更なるレベルアップを図ってきた。07年に入ってからはプロペラの調整に力を入れた。05年賞金王に輝いた広島支部の先輩・辻栄蔵選手に指示を仰ぎながら季節、気温、競艇場の水面 などに合わせ緻密な調整を心掛ける日々。調整箇所やその成果 などを漏らすことなく記録し次のレースに活かしてきた。弛まぬ 努力は結果となってすぐ現れた。びわこ大賞では予選オール3連対(※2)で準優勝戦に進出。6月江戸川周年でも1着二回2着一回3着二回と安定ぶりを披露、節間成績も年明けの30番台から一気に一桁台に昇った。
  07年10月18日。大きな自信を携えた山口が、再び地元G1の舞台に立つ。「ファンの皆さんには強気のスタート、最後まで諦めない走りを観てほしいですね」と話す山口は、決してコースを選ばない。最も有利な1号艇に乗れば颯爽とイン逃げを図り、最も不利な6号艇に乗ろうものならアウトコースから鮮やかなマクリ差しで瞬く間にゴールを奪う(※3)。獅子奮迅の若きエースは、その卓越した走りで強者どもを迎え撃つつもりだ。「G1での優勝経験はまだない。だから今年は狙っていきますよ」。

※1:レースのグレードはSG、G1、G2、G3の順で格付けされている。※2:3着以内に入ること。※3イン逃げ:1コースの選手が1マークで最初にターンし、そのまま他艇を振り切る作戦。マクリ差し:外側の艇が内側の艇の前を横切り、さらに先にターンしていった艇の内側を鋭く突き抜ける最もテクニックを必要とする戦法。


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