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2012年5月号 - SLUGGER

【インタビュー】

広島東洋カープ インタビュー1

後継者としての器

堂林翔太

カープには脈々と受け継がれている伝統がある。
草創期の先人たちが礎を築いた上に、山本浩二や衣笠祥雄らが土台を作った。
長い低迷期を送るカープだが、今年また新たなスター候補が台頭した。
眩いばかりの光を放つ堂林翔太が、カープの未来を一身に背負っている。

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 3月30日、プロ野球開幕戦。独特な緊張感は、何年もプロでやってきた選手をも包み込む。高卒2年目から9度開幕スタメンを経験している東出でさえもシーズン初日は「特別緊張する」と言う。プロ野球選手にとって特別な1日だが、3年目の堂林にとっては一軍デビュー戦であり、地元凱旋試合でもあった。並の選手であれば、緊張のリミッターが振り切れてもおかしくない状況だが、「(スターティングメンバーで)自分の名前が呼ばれたときは『よっしゃー』と思いました」。高校からスター街道を歩んできた男にとってチャンスは、チャンス。ベンチには昨季ブレイクした丸や実績のある小窪、大ベテランの石井も控えていたが、逃してなるまいという気持ちが勝った。「最初はプレッシャーもありましたが、そう感じると逆に自分のプレーができないので恐れずに思い切ってやろうと思いました。(一軍でのプレーが)初めてってことは周りの人も知っていることですからね」。背番号13は胸を張ってナゴヤドームのダイヤモンドを駆け、堂々とプレーした。
そしてプロ初安打が生まれた。吉見一起と谷繁元信の中日バッテリーは堂林に対してだけフォークは1球も使わず、内角を中心に組み立てた。味方がパーフェクトに抑えられる中、チーム最年少の堂林も6回の第二打席まで捕邪飛とサードゴロに倒れた。そして迎えた第三打席は8回。四番の栗原がチーム初安打を放って2死となった場面だった。「クリさん(栗原)が初ヒットで出て、ずっとノーワインドアップで投げていたのが初めてセットになって投げるのでリズムが変わるだろうし、ヒットが出るならここかなと思っていました」。中京大中京高時代まで投手だった経験を活かしてリーグを代表する投手の心理を読んだ。内角に入ってくる難しいシュートだったが、「得意技です」とうまく腕を畳んでレフト線へ弾き返し、記念すべき初安打は初長打の二塁打となった。

(続きは本誌にて)


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