「やったぞ! 三次高校甲子園初出場!」
間違いではない。残念ながら、現役の高校生たちではなく、三次高の硬式野球部に在籍したことのあるおじさんたちのことだが…。
『マスターズ甲子園』という大会をご存知でしょうか? 全国の高校野球OB・OGたちが性別、世代、甲子園出場、非出場、元プロ、アマチュアなどのキャリアを超え、高校時代のユニフォームを着て夢の『甲子園』を目指すというもの。世代を超えたOBチームを結成して野球を通して同窓会を行い、それを生涯スポーツとし発展させて次世代の子供たちに野球の素晴らしさを伝えていくことを目的に2004年に創設されたものだ。
8回目を数える今年の大会で、三次高OBは初優勝。12月に行われる甲子園大会へ出場を決めたのだ。明治以来、創部113年を数える硬式野球部の歴史の中で『甲子園』はまさに夢の舞台だった。
広島商高、広陵高、国泰寺高など、県内の古豪・強豪が集うマスターズ広島大会。甲子園に参加するOBチームは16チームだ。1回戦、呉工高OB戦に8対6で勝利し、準々決勝の相手は尾道商高OB。甲子園出場の経験のある強豪を7対3で破った。そして準決勝。崇徳高OBを12対2の大差で下し決勝進出。そして9月10日、決勝の相手はマスターズ広島大会を3度制している広島工高OB。接戦の末、3対2で下し初優勝を飾った。
05年に推薦枠(21世紀枠)で一度出場を果たしているが、広島大会を制しての代表獲得は初。県代表として堂々の甲子園出場だ。
以前にも書いたが、僕は三次高の硬式野球部出身。マスターズ広島大会に参加資格はある。何年か前にユニフォームも買った。背番号は確か…、41番だった。しかし、広島大会には仕事の都合で全く参加していない。
なのに! なのにである! 心ある先輩方が「記念だから甲子園に一緒に行こうや!」。涙が出そうだ。大変恐縮である。しかし! しかしである! 僕は全く広島大会に出ていない。ボールを握るのは年に1回あるかないか。母校の真っ白な、昔ながらのユニフォームに袖を通すのは少しばかり勇気がいる。そんな僕がいきなり『聖なる甲子園』に出場してもいいのでしょうか? みなさんどう思います?

早川 正浩
広島アスリートマガジン編集部スタッフが、取材の裏話や日々思うことをコメントや写真で綴ります。
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